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2018年07月10日

【ミシシッピアカミミガメを捕獲・解剖してみよう】を開催しました。

【とって食べる】 by 昆虫食倶楽部

2018/6/18(日)に
【ミシシッピアカミミガメを捕獲・解剖してみよう】を開催しました。

【ミシシッピアカミミガメを捕獲・解剖してみよう】を開催しました。

会 場:佐鳴湖北岸(捕獲)、静岡大学内生物実験室(解剖)
参加者:33名(大人24名、小人9名)

昆虫食倶楽部では、佐鳴湖に生息する外来種のミシシッピアカミミガメを定期的に捕獲調査・駆除をしています。

今回は、いつもの捕獲に加え、アカミミガメがどんな生き物なのかよりよく知っていただくために、そのアカミミガメを参加者のみなさんと一緒に解剖をしてみるイベントです。



まずは捕獲の部

佐鳴湖にカメ用の罠を2種類設置して捕獲します。

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1つ目は日光浴罠(浮島型罠)
カメが甲羅干しが好きな習性を利用した罠です。
甲羅干ししようとスロープを登ると、罠の中に落ちて出られなくなる仕組み。

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もうひとつはカニカゴ
たくさんのアカミミガメが捕まっていますね

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こんな感じで佐鳴湖周辺に15ヶ所ほど設置してあります。
カニ用の罠の中に魚のアラをいれて、カメを誘引します。
ペットボトルを入れて浮かせておくことで、カメが窒息死することを防ぎます。

事前に設置しておいた罠を見てまわり、カメを回収します。

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今回はスペシャルゲストとして、長年カメに関する活動を続けている専門家の方に来ていただきました。
カメを持っている向かって右手の方が、大阪の和亀保護の会の西堀さん
左手の方が、東京のNPO法人生態工房の片岡さん

カメを捕獲しながら、カメの雌雄の見分け方、体の特徴、住んでいる環境のことなどいろいろ教えていただきました。

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在来種のイシガメもいました! とても貴重です。
佐鳴湖内では、ほとんどがアカミミガメ、クサガメは数十%、というような状況ですが、ごくたまにイシガメも見かけます。

佐鳴湖に流入している河川の上流域では、イシガメもよく見かけます。

アカミミガメを駆除することで、もともといたイシガメの住環境を守っていくことが、私達の活動の目標です。

【ミシシッピアカミミガメを捕獲・解剖してみよう】を開催しました。
捕獲したカメは、甲羅のサイズ、雌雄、特徴などを記録します。

今回の捕獲数は
アカミミガメ25匹、クサガメ16匹、イシガメ1匹
でした。

いつもの捕獲数より少なめでした(クサガメの捕獲数は多かった)。

イシガメとクサガメは、甲羅にマーキングしたあとで捕獲した場所に放します。

クサガメについては、イシガメと交雑してしまうので、遺伝子レベルでの生物多様性に対する問題があります。
アカミミガメの問題も重要ですが、クサガメの問題は目に見えにくいこともあり、逆にやっかいかもしれません。

自然相手の活動は、とても複雑で、とても難しい。。。


お昼休憩をはさみ、生物実験室へ移動します。

【ミシシッピアカミミガメを捕獲・解剖してみよう】を開催しました。
解剖に入る前に、スペシャルストのお二人に日頃の活動について、プレゼンをしていただきました。

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お二人に共通していたメッセージとしては、
「活動を継続していくことが大切」
という点だったでしょうか。

活動の初期の頃は、駆除対象生物の個体密度が高く、比較的簡単に捕まえられます。
目新しいこともあり、参加者の意気が上がっている、ということもあるでしょう。

ところが、駆除を進めていくうちに個体密度が下がってくると、捕獲効率が落ちてきます。
また、少しマンネリ化して意欲が落ちてくることもあるかもしれません。

それはある程度は致し方ないのかもしれませんが、
いろいろと工夫して、ゆるく、のんびり、楽しく、活動を継続していきたいです。



いよいよ解剖実習に移ります。

まずは、「解剖される」ことによって私たちにいろいろな学びを与えてくれるカメたちに対して感謝し、
また、気持ちを落ち着けて解剖に取り組むために、全員で黙祷をします。

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スタッフ西岡さんによるデモンストレーション
生物の先生の本領発揮!
参加者に問いかけながら体の構造を解説し、解剖のお手本を見せます。

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子どもも大人も身を乗り出して見入っています。

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数名のグループに分かれて、実際に解剖してみます。

【ミシシッピアカミミガメを捕獲・解剖してみよう】を開催しました。
真剣に取り組んでいます。

刺激が強い写真の掲載はやめておきますが、

ゴムホースのような気管
きれいなY型をしている気管支(左右の肺へ)
プルプル、ピカピカしている肝臓、心臓(美味しそう!?)
細長くしたピンポン玉のような卵(鳥の卵とは感触が異なります)
伸ばすと体の数倍もある長い長い腸(口から食道、胃、腸、肛門までちくわのようにつながったひとつの管)
伸び縮みできるようにS字型をした首の骨、伸び縮みさせるための首の筋肉

動物の臓器はけっしてキモいものではなく、むしろとても美しいと感じます。

最近は教育現場での生物の解剖実習はあまり行われていないようですが、
体の内側がどのようになっているのか、実際に見たり触ったりすることは、生きることを考える上でとても大切なことだと思います。


昆虫食倶楽部では中学、高校へ出向いていって出張解剖教室をする取り組みもしています。
興味がある方はお問い合わせください。


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最後に感想を書いていただき、無事イベント終了となりました。


参加者の感想より

・カメの解剖をする機会はなかなかないと思い参加しました。身体のしくみを見ながら解剖するのは、とても興味深かったです。子どもたちが怖がるのではないかと少し心配でしたが、全く怖がることもなく、いい経験になったのではないかと思います。

・佐鳴湖にこれほどの外来種のカメが生息していたことに驚くいた。参加した小人に解剖することの正しい理解ができるのかなと少しの不安は感じた。しかしヒトの身体とほど近い内臓であり、最適な生物であるとは思いました。

・初めてかめをつかみかめの爪で引っかかれ、かいぼうをしました。たのしかったです。

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