2023年08月28日
ミシシッピアカミミガメを解剖してみよう を開催しました ガチ!生物多様性塾2023
【ガチ!生物多様性塾】 by 昆虫食倶楽部
Powered by 大興金属(株) (株)平出章商店 豊田合成(株)

8/20にミシシッピアカミミガメを解剖してみよう を開催しました。
昨今、学校教育の中では生きものの解剖実習はあまり行われなくなってしまいました。
致し方ない事情はあると考えますが、実際に解剖することで初めて分かることも多いはず。
佐鳴湖で捕獲・駆除した条件付き特定外来種のカメ、ミシシッピアカミミガメを利用して、解剖をしてみましょう。


まずは佐鳴湖でカメ捕獲活動。
仕掛けておいたカメ用の罠を引き上げていきます。

捕獲されたカメの計測、記録

佐鳴湖でのカメ捕獲、外来種駆除についての詳細は【外来種フィールドワーク】のリポートをご覧ください。

スッポンもとれました。

テナガエビ

ハゼ
カメの捕獲をしていると、カメ以外にもいろいろな生きものに出会えます。
静岡大学の生物実験室に移動して、解剖実習に入ります。
※解剖実習で利用する個体はこの日捕獲したものではなく、事前に捕獲し、殺処分したものになります。
専門家のアドバイスを受け、現状一番適切と考えられている方法で殺処分しています。

今回の講師は三根佳奈子さん
株式会社自然回復でカメの生態調査や外来種駆除、在来種の保護活動などをしているカメの専門家です。

最初に三根さんから、今までどんな解剖をしてきたか、どんな目的で解剖をするのか、お話を伺います。
今までになんと1,000匹以上を解剖した経験があるとか。
三根さんが大学の卒論研究として解剖を始めた頃は、アカミミカメの生態系に対する悪影響はまだ今ほど認識されていなかったそうです。
多くの個体を解剖し、何を食べているのか、何個の卵を年に何回生むのか、といった様々な情報が分かってきたことが、その後のアカミミガメ防除に活かされています。

カメの解剖道具一式
他の動物の解剖ではあまり見かけない、のこぎり、ノミ、金槌があるのがおもしろい


いよいよ解剖を始めます。
以降、見た目グロテスクになりますので画像の掲載は控え目にします。
甲羅をのこぎりとノミ、金槌を使って切り開きます
膜を切って心臓、肝臓、胃、腸などの臓器を確認
腸間膜を切りながら消化管を引き出していきます。
消化管は口→食道→胃→小腸→大腸→肛門と、食べ物を食べ、糞として出てくるまでがひとつながりになっています。

消化管の中に詰まっているものを取り出し、何を食べているのか見てみます。
アカミミガメは案外植物をたくさん食べていることがよく分かります。
首のあたりを切り開いていくと、排水ホースのような手触りの気管が見えてきます。
気管が左右の肺に向かって分岐するところが気管支。
網目模様がきれいな肺をうまく取り出すことができると、気管から空気を入れると膨らむ様子が観察できます。
カメの体の構造で特徴的なのが首。
S字に収納される首の骨と、首を伸び縮みさせる筋肉。
メスは卵巣や卵、オスは精巣など生殖器周りも観察しましょう。
メスとオスの違いもありますが、メス同士、オス同士でも個体によって違いがあることも分かります。
内蔵にも個性があるのですね。
などなど、図鑑や写真だけではよくわからない部分まで手にとって観察することが出来ました。

消化管の内容物の匂いに辟易していた参加者もいましたが、小学生の参加者も含めて、みんな最後まで集中して解剖を進めていました。

最後はグループディスカッションの時間です。
実際に解剖をしてみての感想や、解剖することで分かったこと、解剖をする意味などについて話し合いました。





この日は、ルネサンスペットアカデミーの清水先生と学生さんたちが助っ人に来てくれました。(毎年ルネサンスペットアカデミーの授業としてカメの解剖実習を行っています)
清水先生からは動物福祉アニマルウェルフェアの最新の考え方についてお話がありました。
私たちは解剖をすることで理解できることがある、解剖をすることが生物多様性保全につながる、という立場ではありますが、それが動物福祉の考え方を軽視することに繋がらないように、今後も情報を得ながら丁寧に進めていく必要があると思いました。
参加者ワークシートより

ガチ!生物多様性塾2023 開催レポート
おためしガチ塾
土壌動物フィールドワーク
里山フィールドワーク
夜の昆虫観察会
ミシシッピアカミミガメを解剖してみよう
ガサガサフィールドワーク
講演会「人と、川・アユの関係を良くするために」
外来種フィールドワーク
受講生によるプレゼン大会
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電話:090-9900-0928
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8/20にミシシッピアカミミガメを解剖してみよう を開催しました。
昨今、学校教育の中では生きものの解剖実習はあまり行われなくなってしまいました。
致し方ない事情はあると考えますが、実際に解剖することで初めて分かることも多いはず。
佐鳴湖で捕獲・駆除した条件付き特定外来種のカメ、ミシシッピアカミミガメを利用して、解剖をしてみましょう。


まずは佐鳴湖でカメ捕獲活動。
仕掛けておいたカメ用の罠を引き上げていきます。

捕獲されたカメの計測、記録
佐鳴湖でのカメ捕獲、外来種駆除についての詳細は【外来種フィールドワーク】のリポートをご覧ください。

スッポンもとれました。

テナガエビ
ハゼ
カメの捕獲をしていると、カメ以外にもいろいろな生きものに出会えます。
静岡大学の生物実験室に移動して、解剖実習に入ります。
※解剖実習で利用する個体はこの日捕獲したものではなく、事前に捕獲し、殺処分したものになります。
専門家のアドバイスを受け、現状一番適切と考えられている方法で殺処分しています。

今回の講師は三根佳奈子さん
株式会社自然回復でカメの生態調査や外来種駆除、在来種の保護活動などをしているカメの専門家です。

最初に三根さんから、今までどんな解剖をしてきたか、どんな目的で解剖をするのか、お話を伺います。
今までになんと1,000匹以上を解剖した経験があるとか。
三根さんが大学の卒論研究として解剖を始めた頃は、アカミミカメの生態系に対する悪影響はまだ今ほど認識されていなかったそうです。
多くの個体を解剖し、何を食べているのか、何個の卵を年に何回生むのか、といった様々な情報が分かってきたことが、その後のアカミミガメ防除に活かされています。
カメの解剖道具一式
他の動物の解剖ではあまり見かけない、のこぎり、ノミ、金槌があるのがおもしろい


いよいよ解剖を始めます。
以降、見た目グロテスクになりますので画像の掲載は控え目にします。
甲羅をのこぎりとノミ、金槌を使って切り開きます
膜を切って心臓、肝臓、胃、腸などの臓器を確認
腸間膜を切りながら消化管を引き出していきます。
消化管は口→食道→胃→小腸→大腸→肛門と、食べ物を食べ、糞として出てくるまでがひとつながりになっています。

消化管の中に詰まっているものを取り出し、何を食べているのか見てみます。
アカミミガメは案外植物をたくさん食べていることがよく分かります。
首のあたりを切り開いていくと、排水ホースのような手触りの気管が見えてきます。
気管が左右の肺に向かって分岐するところが気管支。
網目模様がきれいな肺をうまく取り出すことができると、気管から空気を入れると膨らむ様子が観察できます。
カメの体の構造で特徴的なのが首。
S字に収納される首の骨と、首を伸び縮みさせる筋肉。
メスは卵巣や卵、オスは精巣など生殖器周りも観察しましょう。
メスとオスの違いもありますが、メス同士、オス同士でも個体によって違いがあることも分かります。
内蔵にも個性があるのですね。
などなど、図鑑や写真だけではよくわからない部分まで手にとって観察することが出来ました。
消化管の内容物の匂いに辟易していた参加者もいましたが、小学生の参加者も含めて、みんな最後まで集中して解剖を進めていました。
最後はグループディスカッションの時間です。
実際に解剖をしてみての感想や、解剖することで分かったこと、解剖をする意味などについて話し合いました。
この日は、ルネサンスペットアカデミーの清水先生と学生さんたちが助っ人に来てくれました。(毎年ルネサンスペットアカデミーの授業としてカメの解剖実習を行っています)
清水先生からは動物福祉アニマルウェルフェアの最新の考え方についてお話がありました。
私たちは解剖をすることで理解できることがある、解剖をすることが生物多様性保全につながる、という立場ではありますが、それが動物福祉の考え方を軽視することに繋がらないように、今後も情報を得ながら丁寧に進めていく必要があると思いました。
参加者ワークシートより

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