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2023年09月02日

里山フィールドワークを開催しました ガチ!生物多様性塾2023

【ガチ!生物多様性塾】 by 昆虫食倶楽部

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里山フィールドワークを開催しました ガチ!生物多様性塾2023

7/30(日)に里山フィールドワークを開催しました。

会場は、浜松市中区の住宅地に囲まれた場所にあり、里山の景観を保全している椎ノ木谷(しいのきや)
里山の自然の中に生息する生き物の捕獲、観察をとおして、生き物と人の生活の関わりについて学びます。

まずは椎ノ木谷のなかを歩きながら自然観察と、地形の成り立ちについて見ていきます。

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草原の広場ゾーン
とても良い天気!
ですが、めちゃくちゃ暑いです。
夏はあっという間に草ぼうぼうになってしまうので、草原を維持するためには草刈りが欠かせません。

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湿地帯ゾーン
椎ノ木谷は三方原台地の端の斜面に位置しているので、台地に降って染み込んだ雨が湧き水になって出てきています。
昔はここにも田んぼがあったそうです。

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雑木林ゾーン
放っておくと木が大きく茂りすぎて暗い林になってしまうので、定期的に間伐しています。
昔は、間伐した木や小枝は燃料として利用していました。
また、春にはワラビ、秋にはクリなどが収穫できます。
木陰に入ると少しだけ涼しい。

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仕掛けておいたトラップにカブトムシが来ていました。

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竹林ゾーン
竹林は春にタケノコが採れるほか、竹でカゴを作ったり、建材に使用したりと、人の生活に深く関わりがありました。
プラスチック製品が普及したことで竹の利用価値が低下し、放置され荒れた竹林が全国で問題になっています。
椎ノ木谷の竹林は手入れが行き届いていて美しいですね。

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田んぼ、畑ゾーン
台地からの湧き水を利用して、無農薬でお米づくりをしています。

「水は運べない」
というおはなしが出ました。
もちろんバケツやタンクなどに入れれば運べないわけではないですが、田んぼに使うぐらいの大量の水を運ぶことはとても大変(人力では無理)。

なので、昔の人たちは椎ノ木谷のような水が出る場所に田んぼや畑をつくり、その近くに家を建て、雑木林や竹林から食料や燃料、建材など生活に必要なものを得て暮らしてきた、ということです。

椎ノ木谷は、里山で暮らしてきた人々に関わる様々な景観がぎゅぎゅっとコンパクトに配置され、その生活を疑似体験できる「里山テーマパーク」と呼んでもよいのかもしれません!


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とても暑いので、川につかって体温を下げましょう。
この川(新川)は佐鳴湖につながっています。

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とても気持ちよさそうだけど・・・
率先して体を張る高校生

ところで、新川の水は冷たくて気持ち良いですが、川の水が冷たいのはなぜなのでしょう?
あたりまえと思えることでも、理由を考えてみるのも面白いですね。

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金魚網を使って、田んぼに住む生き物を捕まえます

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捕まえた生き物は図鑑をつかって種を調べます。

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本日の講師、谷川徹さん(農と生きもの研究所
全国各地の田んぼで生き物調査・観察会を開催されている、田んぼの生き物のスペシャリストです。

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椎ノ木谷保全の会のザリガニ先生から、「条件付特定外来生物」のアメリカザリガニについてのお話
(とってもとってもなかなか減りません)

お昼休みを挟んで、午後はお勉強の部

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田んぼで捕獲した生き物を観察しながら、生き物と生き物の関係、生き物と人の暮らしとの関わりについてお話いただきました。

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今回捕獲、観察された生き物

全国各地の田んぼを見てきている谷川さんからすると、もっといろいろな生き物がいてもよいはずで、やけに少ないのが不思議、とのことでした。

少ないからすなわち環境が悪い、ということではなく、なぜもっといても良さそうなのにいないのか、原因を考えてみることが大切です

原因の可能性としては
・当日が暑すぎた(いるけど隠れていて捕獲できなかった)
・水田の水管理の影響(中干しした後だった)
・生態系のスケール(住宅地に囲まれているので、生態系が孤立している)
・湧き水に含まれる三方原台地の畑の残留農薬の影響かも
あたりでしょうか

今後も継続して調査をしていきたいです。

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グループディスカッションでは、
もしこれから里山に住むことになったとして、できるようになることはなにか、逆にできなくなることはなにか
をテーマに話し合いました

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参加者ワークシートより抜粋
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ガチ!生物多様性塾2023 開催レポート
おためしガチ塾
土壌動物フィールドワーク
里山フィールドワーク
夜の昆虫観察会
ミシシッピアカミミガメを解剖してみよう
ガサガサフィールドワーク
講演会「人と、川・アユの関係を良くするために」
外来種フィールドワーク
受講生によるプレゼン大会


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