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2021年09月04日

ガチ!生物多様性塾フィールドワーク 外来種×生物多様性 @佐鳴湖 開催しました

【ガチ!生物多様性塾】 by 昆虫食倶楽部

ガチ!生物多様性塾フィールドワーク 外来種×生物多様性 @佐鳴湖 開催しました


中学生・高校生対象の講座【ガチ!生物多様性塾】

7/18に フィールドワーク 外来種×生物多様性 @佐鳴湖 を開催しました。

6/20オリエンテーションの様子
7/10勉強会「池の水」抜くのは誰のため?〜みんなで考える生物多様性〜の様子
7/11フィールドワーク 里山×生物多様性 with 椎ノ木谷保全の会


外来種をめぐる問題と生物多様性の関係を探るためのフィールドワークとして、昆虫食倶楽部が月イチで行っている佐鳴湖でのカメの捕獲活動に参加してもらいました。

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受講生は全員が胴長付き長靴を履いて佐鳴湖へIN!!
とても暑い日でしたので胴長の中は汗だくですが、それでもなぜかテンションが上ります。
(熱中症には気をつけましょう)

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佐鳴湖を湖岸から眺めたことがある人は多いと思いますが、佐鳴湖の中から眺める周辺の景色もなかなか良いです。

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佐鳴湖はとても浅い湖なのです。
(とはいえ、入るときは十分気をつけてくださいね。底が細かな泥の場合、足がうまって動けなくなります。)

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前日に仕掛けた20個のカメ用罠を引き上げていきます。

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在来種のニホンイシガメがいました。

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捕獲したカメの種類やサイズを記録していきます。

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スッポンもいました。

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昆虫食倶楽部では捕獲したカメは種ごとに下記の通りに対処しています。

ミシシッピアカミミガメ→緊急対策外来種のため駆除(殺処分)
クサガメ→外来種でイシガメと交雑してしまうリスクがあるが、取り扱い方針が未決定ため持ち帰って飼育
ニホンイシガメ→標識(甲羅に穴をあける)後リリース
スッポン→リリース

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ミシシッピアカミミガメは冷凍にて殺処分する方法を採用しています。
受講生にも冷凍庫にカメを入れる作業を手伝ってもらいました。

その際、
・冷凍による殺処分は、カメの専門家のアドバイスをもとに各地で実際に行われている方法である
・動物の殺処分はできるだけ安楽死にするのが原則(無駄に苦しめない)
・でも、カメを冷凍する方法は、苦しんでいるように見える個体もいて安楽死とは言い切れない
ことを伝えました。

この場面は受講生たちの印象に強く残ったようで、このあとのグループディスカッションで話題になりました(後述します)。


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「良い体験ができた!」だけで終わらないのがガチ!生物多様性塾!
とても暑い中での捕獲体験でしたが、その後は近くの協働センターに移動して勉強会の部です。

まずは
・外来種とはどのような生き物なのか
・外来種はなんのために駆除するのか
・外来種問題を防ぐためにできること
・5年前から行っている佐鳴湖でのカメ捕獲活動の成果
などについてレクチャーしました。

「外来種」という言葉自体はテレビなどの影響で知っている人が増えてきましたが、イメージ先行で大切な部分が正しく理解されていないことも多いように思います。(外来種=悪者→退治みたいな単純なイメジなど)
外来種問題の基本について改めて勉強することはとても大事です。

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続いてグループディスカッション
今回のフィールドワークに参加して感じたことや、外来種問題に関する質問などについて話し合いました。

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外来種を殺処分することの是非や方法についての話題が多く出ていました。

捕獲活動や外来種のレクチャーを通して、生物多様性の保全のために外来種(の中でも生態系に対して悪影響が強い侵略的外来種)を駆除する必要性については理解できるものの、
もとはといえば人間が持ち込んだ生き物であり、その生き物たちはその場その場で懸命に生きているだけなのだから、殺してしまうのではかわいそう、
そう思う気持ちは当然のことであり、活動を続ける中で忘れてはいけないことと思います。


・殺処分以外の駆除方法はないだろうか?

・アカミミガメの原産地である北米の川へ放流してはどうか?

・外来種がいるところを生息地にしてしまえば良いのでは(!)

・生体を捕まえるより、卵の段階で取り除くほうがよさそう

・殺処分をするにしてもより安楽死に近い方法はないだろうか?

・捕獲方法は罠や餌をもっと工夫すれば効率が良くなりそう

などなど様々な意見が出ていました。

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この日は生態工房から片岡さんと八木さん、和亀保護の会から西堀さんがかけつけてくれました。
長年カメに関する保全活動を続けていらっしゃる専門家です。

受講生のアイデアに対してひとつひとつ丁寧にコメントをいただきました。
(いつもご協力ありがとうございます!!)


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専門家からのコメントを受けて、再度グループに分かれて話し合います。

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グループディスカッションのメモ


外来種対策の活動に「完璧なやり方」はなく、当事者が話し合いをしながら「なるべくマシなやり方」を試行錯誤していくしかないのかな、と思っています。
その意味で、今回のフィールドワークはわれわれスタッフにとっても原点に立ち戻る良い機会になったと思います。


「外来種を取り除くことが目標ではなく、自然を再生することが目標」

「外来種がいなくなった佐鳴湖がどんなふうになるのかを具体的にイメージしてみよう」



8/8 フィールドワーク 川遊び×生物多様性 @阿多古川に続きます

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